メリットを擬人化し、ユーモラスに表現した雑誌広告デザイン。

コベルコ・コンプレッサ様

<制作体制>

アートディレクター兼デザイナー兼コピーライター(1名)
 
ポイント
  • サービスのメリットを擬人化した3Dキャラクターで表現。

コベルコ・コンプレッサ株式会社様(神戸製鋼グループ)より、雑誌広告のデザイン制作をご依頼いただきました。
サイズ/W182mm×H257mm(株式会社ビジネスセンター社発行「月刊 食品機械装置」用広告)

同社は、産業用空気圧縮機(コンプレッサ)の開発・製造・販売を行い、省エネ・高効率なソリューションを提供されている専門メーカー様です。今回の広告は、食品業界の最新設備・技術情報を扱う専門誌「月刊 食品機械装置2025年8月号」に掲載されました。

広告の目的は、同社が提供する「省エネ診断サービス」をわかりやすく訴求し、診断依頼へとつなげること。最終的には、省エネ性能に優れた製品導入を後押しする役割を担っています。



デザインの方向性

「省エネ診断を受けませんか?」と文字で伝えるだけでは、どうしても読者の目をすり抜けてしまいがち。専門誌の紙面では情報量も多く、パッと見て心に引っかかる仕掛けが必要でした。
そこで弊社が考えたのは、診断を受けたあとの“うれしい未来”をキャラクターで可視化することでした。

キャラクターで“未来の変化”を表現

まずは「コスト削減」。ここは読者にとって一番わかりやすいメリットです。
無駄なコストを「余分な脂肪」に見立て、ぽっちゃり体型の“COSTくん”というキャラクターを考案。
診断後にはスリムになり、自信満々に胸を張る姿へと変身することで
省エネ診断の効果をユーモラスに表現したいと考え、デザインを模索しました。


次に「CO₂削減」。環境対応は企業にとって大きなテーマですが、文章だけでは伝わりにくい側面もあります。
そこで、やわらかい雲型の“CO₂くん”をグラフと並べて配置し、メリットが一目で伝わる効果を狙いました。


キャラクターのテイストは、当初は2Dやイラスト調も検討しましたが、最終的に3Dを採用。立体感があることで誌面で埋もれず、製品写真とも相性よく並べられました。



診断サービスを印象づける工夫

広告の核となる「省エネ診断」の文字には、虫眼鏡のアイコンを加えて“見えないムダを探す”イメージを直感的に表現。加えて専用キャラクターも制作し、ドクター風案など複数の方向性を検討しました。
その中で最終的に選んだのは、作業服を着たキャラクター。「身近で頼れる存在感」を演出し、診断サービスの信頼感を高めています。



読者を行動に導く導線設計

広告の上部では「省エネ診断」のビジュアルとキャラクターたちで関心を引き、視線を下へ導く構成を採用。
QRコードへと自然につながり、読者がその場でアクションできる仕掛けを盛り込みました。


さらに広告下部には製品ラインナップを掲載し、診断サービスから製品へ、そして導入へと流れるストーリーを紙面上に組み込みました。



まとめ

今回の広告は、「ちょっとクスッと笑えて、でもしっかり伝わる」ことを目指したデザインです。
ユーモラスなキャラクターは目を引き、ベネフィットを直感的に伝える役割を果たしています。
そしてその先にある「行動(診断依頼)」へとつなげる導線設計で、広告としての成果を狙っています。

このデザインは、コベルコ様より「これまでの弊社になかったデザインで、親しみやすく且つわかりやすく好評でした。」というお言葉をいただけました。
遊び心を盛り込んで楽しみながら作成させていただいたデザインを採用いただけて、デザイナーとして幸せを感じた案件でした。

アドラクションでは、このように「どう伝えれば響くのか」をじっくり整理し、親しみやすさと情報伝達の両立をデザインで実現しています。サービスや商品の魅力を伝えることにお悩みの際は、ぜひご相談ください。